すでにアップルストアなどでも使われているようにiPhoneを使ってクレジットカード決済の端末になるものが日本国内でもいくつか出ている。まだそれほど普及していないように思える中、決済サービスの最新版がリリースされるということで、先日そのお披露目会にお伺いした。
今日(正確には8/13正午)、株式会社フライトシステムコンサルティングからその「ペイメント・マイスター」がリリースされた。この会社は文字通りフライトのシステム関係かと思えばそうではなく、なんと人気のtwitterクライアント「SOICHA」の開発元。意外!
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
価格: 無料
社長の話をお伺いしていくうちに、Appleとの付き合いも長い関係性の深い会社ということもわかりました。これだけでもブログ記事になりそうな量です。
※だからこそ、この製品にも納得!とその歴史に裏付けられていると感じました。
どこでもドアならぬ“どこでもクレジットカード決済”を実現
iPhone,iPadを使うということはそのハードの機能(通信、Bluetooth)が利用可能であり、アプリを開発することでそれらをコントロールできます。
iPhoneの場合であれば、それにハードケースのようなカードリーダー付きの装置を取り付けます。Bluetoothで接続する外部プリンタに決済の控えなどが出力されます。
決済の控え、サインをするシートなど通常のカード決済のようにできるのですが、実はクレジットカードだけでなく、銀聯カードが使えるのもこの製品の特徴です。そのため、中国人観光客などの利用にも期待が高まります。
こういったカード決済端末は従来、ケーブルを引いて使っていました。これが無線になるところの意味が大きいのです。どこでもクレジットカード決済ができるようになると、商売の機会を単純に増やすだけでなく、消費者の購買意欲を高めるきっかけ作りにもなるのです。
臨時のグッズ販売などにも最適
このお盆休みにイベントなどに行って、手持ちのお金が心細くなった時に買いたい物が出現!というシーンに出くわすことがあります。そんな時は、ドラクエで言う「いのちをだいじに」というモードで買うのを諦めてお金を使わないようにしてしまいます。
しかし、こういった端末があれば、回線を引く必要もないわけですから、すぐさま、クレジットカード決済可能なレジを開設することが出来ます。
先月オープンした渋谷ヒカリエのシアターオーブなのですが(ウエストサイドストーリーをやってたと思います)、ここでも活用されているとか。
劇場内の商品(音楽CD/DVD/本/オリジナルグッズなど)をスマート且つスピーディーに決済するとのこと。国内外からの来場ということもあり、銀聯カードに対応している、ということも大きなポイントになるでしょう。
これは別のファングッズ販売のケースでお伺いした話ですが、カードが使えることにより、人の購買意欲が上がり、購入単価が1.5倍から2倍ほどになるとのことです。シアターだけでなくイベントなどのグッズ販売にも効果を発揮しそうです。
「レジほど売り上げを産まないスペースは無い」
そんな言葉を思い出しました。
回線の準備に時間がかかり有線に縛られている従来のクレジットカードリーダーとは異なり、それらが苦手とする場所・場面で活躍することでしょう。急いでクレジットカード決済できるレジブースを立ち上げるであるとか、回線が引けない場所でクレジットカード決済を行えるようにするなど、です。
様々な活用方法について説明を受けていたので、ブログにそのまま紹介したいぐらいなのですが、非常に長くなりそうなので割愛して、大きくはこのように受け止めました。
「クレジットカード決済する場所はあちら側(固定レジ)ではなく、こちら側にやってくる」
これは消費者視点で書きましたが、すぐにその場で自分が(消費者が)わざわざ動かずに決済できる、というところに価値があります。販売者側も、その場で決済まで完了させることができるのが回収の手間やリスクも軽減できます。
その場で高額な取引、修理代金やオプション料金の発生など金額に変動があってもその場で修正した金額をそのまま決済できるから大きいのです(後日追加分別途請求とか、しなくていいんです)。そういった意味ではお互いにスマートに決済できるのは大きいですね。
一番スゴイことはニュースリリースに書かれています
スゴイことというよりも、正確には“特徴的なこと”ですが、スマホらしさを活かした機能となります。
フライトシステムコンサルティング | 史上初iPhone・iPadクレジット決済、1台で複数カード契約の切替可能に〜フライトシステムコンサルティングがペイメント・マイスター最新版発表〜
通常、一つのカード決済端末でひとつの加盟店契約しか存在しません。それをアプリならではなのでしょうか。切り替えられるようにした、ということが今回の製品の大きな特徴です(特許出願準備中)。
複数の加盟店契約を持つ業態(生命保険代理店、ホテル、商業施設など)で導入すれば、一台の端末で複数加盟店の契約条件での決済ができるわけで、そうすれば、端末を置くスペースや回線のとなどを考えると、設備を簡素化したりできそうです。
もちろん、前述のように、お客様が座っている場所までお伺いしてその場でカード決済なんてこともできますから、今まで以上の利便性は向上しそうです。
もし自分たちが利用するとすれば
この商品自体はBtoBのものである、という認識ではいますが、自分たちが利用者側にならないこともないな、と。
(クレジットカードの加盟店契約の問題もありますが・・・)
例えば、イベントひとつ開催してみれば、著者の書籍の即売会。個人的にはだいたい、買っても1冊、2冊と渋いことが多いのですがこれを導入することでまとめ買いとか大人買いを促進し、一人当たりの売り上げ単価を向上させるかもしれません(押し売りじゃ無いですよ・・・)。
そのイベントの入場料もクレジットカード決済、その場でしてもいいかもしれません。
飲み屋とかやるののであれば、テーブル会計をその場でカード決済してしまえば、待つ必要すら無さそうです。iPadにも対応しているので、iPadでお土産をプレゼンして、その場で決済してもらう、なんてこともありですね。
そんなことを想像し始めると、商売したくなってきました・・・(笑)。
というわけで、アップルとの付き合いの長さ、SOICHAを産み出した会社の軌跡を垣間見たお披露目会でしたが、画面のUI、オリジナルデザインでありながら、綺麗で動きもいいんですよね。これはアップルを理解しているからこそ、出来た技なんではないかと思います。
製品サイト:スマートデバイス決済システム | ペイメント・マイスター
カテゴリ: ビジネス
余談:ケースもアップルの審査が!