この実況LIVE マーケティング実践講座 という本は昨年手に入れていたのだが、今更ですがようやく初めてまともに全部読み切りました。
マーケティングのさわりを勉強された方が読むのに相応しい、実例を交えた解説書と言えます。
目次
1 マーケティングとは何か(あなたのマーケティング発想度をチェックしよう
マーケティング活動の3本の柱とそのプロセス ほか)
2 マーケティング戦略の実践法(顧客を知る
競合を知る ほか)
3 マーケティングの調査分析手法(顧客共通の行動パターンや嗜好を知りたい「回帰分析」
購買の動機として最も主要なものを知りたい「主成分分析」 ほか)
4 これからのマーケティングには何が求められるか?(既存顧客との関係を重視するリレーションシップマーケティング
ブランドマネジメントは究極のマーケティング手法)
5 演習 サントリーDAKARAのマーケティング戦略を立てる(サントリーDAKARA開発の背景を知る
マーケティング戦略立案のプロセスを確認しておこう ほか)
"うんちく”だけでなく身の回りにある商品など実例と重ね合わせることで理解力アップ
マーケティング入門書を読むと専門用語の解説の羅列であったり、考え方や概念など抽象的すぎてよく分からないことも多いです。しかし、本書では身近な商品を具体例とし示すことにより、それぞれのマーケティング用語や分析の考え方を体系的に学ぶことができます。
ホンダの車でも有名な「オデッセイ」も消費者の声をどのように分析してその製品が作られたのかという具体的な流れがわかります。この流れというのは実践してみないことには理解しにくいものですし、そうした実例があることで、考え方などが理解しやすくなっています。
具体的に突っ込んでいるからこそ見える分析軸、用語
他のマーケティング入門書を読んでいても、表層的にしか理解していないことが多いです。僕もそうでした。
しかし、ここは実践例を通して具体的に深掘りしており、そこで初めていままでうやむやな記憶でしかなかった分析軸や用語を理解していくことができます。
まさに"実況LIVE”とタイトルにあるようにケーススタディと演習という本書の書き方だからこそ、入門と現場の間にふさわしい書籍ではないかと思います。
1,800円は安い
一般的なビジネス書が1,500円前後なのに対して少し高いように感じるかもしれません。しかしこれは逆に安すぎると思えるぐらい、実例が入っており本当に安いものです。
ペンを持って自分なりに書きながらやってみることで、マーケティング戦略を立てる現場感覚を垣間見ることができます。キャリアアップにとっても仕事に活かせるという視点で見ると安いというかお買い得だと思います。
個人的にはまだ一回読みきっただけですが、何度も繰り返し読みながら書いてみることで自分の頭を鍛えていきたいと思います。
マーケティングをこれから学ばれる方は入門書と一緒にこの本を見て理解を深めていただけると良いのではないかと思います。