城崎温泉で一泊した後、一旦豊岡駅からバスで出石に向かいました。豊岡駅のホームにはご覧の写真のような自販機があります。
え?と思われるかもしれませんが、ジュースの自販機とほぼ同じ形で「カバンの自販機」というのが備え付けられているのです。「さすが、鞄の街豊岡!」と言ってしまいます。
カバンの自販機は秋葉原おでんの自販機をフューチャーしていた!
この自販機、2009年の2月ごろに出来たようです。2009年5月の日経トレンディネットの記事がありました。
全国初! カバン自動販売機が観光客の話題に – 日経トレンディネットより引用:
全国初の試みであるこの自販機は、「カバンストリート」を名乗る同市の宵田商店街が、豊岡カバンのPRを目的として発案したものだ。同商店街振興組合の副理事長、吉井大貴氏は「東京・秋葉原におでん缶の自販機があると聞き、それならカバン版があってもいいと思ったんです」と話す。自販機を特注すると経費がかさむため缶ジュース用の自販機を利用し、カバンを350ml缶型のボトルに収めて販売開始したところ、たちまち話題に。
かばんの自販機も出てきてもおかしくないと思っても、それが350ml缶型のボトルに入れて売られるというのは予想もできなかったことです。しかし、これが経費を削減して自販機を作るポイントだったのですね。実際に、その形状を活かしたエコバックなども多く販売されているようです。
売価は1,000円から1,500円で取っ手部分がエコバッグタイプとそうでないもので違う感じがします。
豊岡駅だけでなくカバンストリートにもあった!というかカバンストリートって!
このカバン自販機。豊岡の中でもカバンストリートという通りにもありました。
カバンストリート!?
そう、とある商店街の通りがいつの間にかそんな名前になっていたのです(実は高校時代にこの豊岡の高校に通っていたので、少し土地勘があります)。
どうも2004年からこの名称を使っているようです。
ところが、写真にあるように、いきなり自転車屋があったりして、どうもカバンの商店街というわけではないらしいです。
後で取材した場所の話によると、カバンを切り口にしたスポットもあれば、お店によっては服を売っているお店、宝石を売っているお店があれば、そのお店でいっしょにカバンを売る、という話もあるようです。最も、カバンストリートのホームページ上にある説明がもっとも的確に表現されています。
「鞄屋さんがたくさん並んでるかと思ったのに!?」って今でもお客様からご不満の声も頂戴します。
地域の特産品である「鞄」を切り口に宵田商店街の活性化を図る事業として取り組んでまいりました。鞄屋さんが軒を連ねる通りではありませんが、「カバンステーション」と「カバンサテライト」が中心となりカバンストリートは構成されています。
日本の商店街がシャッター街化する中、このように地域の特産品を軸として元気づけようとしている活動に共感します。そして、カバンストリートという名称やカバン自販機など新たなものを産み出している中、これが新たな観光名所になれば、と思います。
そして、このあと、カバンストリートにある「植村美千男のかばん工房」にお伺いすることになります。