肉食系とか草食系とかホワイトリストとかに疑問

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Affiliate Seminar 20081206

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今日の講演内容(「汝、隣人を愛せよ」)
数日前にこのスライドを見ていて、ちょっと問題を投げかけたくて放置していたのですが、ようやく今日エントリーやコメントを読んで勢いで(あまり考えず)書いてみたいと思います。


概ね、全体的には合意。
しかし、以下の点が気になる。

  • 肉食系、草食系のマトリクス分布(コメント欄にもあるが切り分け方が乱暴)
  • ぽぷるの継続可能性

 アフィリエイト業界関係者さんの

ただ、少々気になったのは、もちろんこういった講演の場ですし、単純明快かつキャッチーな名称での分類になるのは、仕方が無いとは思いますが、「肉食系・草食系」の分類が少々乱暴過ぎる感じがします。

これでは、アフィリエイトサイト運営を純粋にビジネスとして展開してるサイト事業者まで「肉食系」に分類されてしまいますし、その上で「肉食系=悪」「草食系=善」というステロタイプに切り捨てるのは、少々極端すぎるのではないでしょうか?

それと一寸情報が偏ってる感じがします。

は同じように感じています。
しかし「べつに儲からなくてもいい」とされる草食系アフィリエイターが、アフィリエイトをすることに違和感を感じますし、「べつに儲からなくてもいい」は単なる“ブロガー”という肩書でいいんじゃないかと思います。たまたま書籍の画像がアフィリエイトリンクでしか合法的に使えない、という理由でアフィリエイトしているブロガーもいると思います。
しかし、一方で生活をかけて、一生懸命「儲からなくてはいけない!」「儲けたい」と思う切実なアフィリエイターがいるのも事実ですし、それを夢見て始められているアフィリエイターのほうが圧倒的多数ではないでしょうか。

つまり横軸の「金儲けが目的」という軸が誤解を生みかねないと感じています。それよりも「コツコツ度」という変な名称ですが、そんな軸のほうがよっぽど適切ではないかと思います。

次に「ぽぷる」の運用であったり継続可能性についてです。
その考えや目的は素晴らしいと思いますが、継続可能性のある形で今後動くかどうかは不安です。
サイトを見る限りではどこかの企業がやっているようにも考えにくいですし、運営費用がどうなっているかも不明。そして本当にそれがホワイトリストとしての確立した地位を得るかどうかも不明。
まだ「とりあえず」ということもあるのでしょうが、透明性が見えてこないとなんとも言えませんし、そのリストを使ってどうするの?というのが疑問なんです。バックリンク貼るだけだったら、ホワイトリストのブログに多少は誘導効果はあるかもしれませんが、YSTやGoogleなどに利用してもらわない限りは、相変わらず検索エンジンの結果はノイズだらけでそれが改善されない限りは弱いと思います。

そして、それが人力であることが運営破たんのリスクも抱えています。
「開始して1ヶ月程度は経っている」としてもいつしかブラックに転じるかもしれませんし、それが人力で再確認するなど拾える量なのか、というところも想像できません。現にポータルはディレクトリサービスからロボット検索に変化しています。人力で運用するのであれば、必ず人件費は右肩上がりのサービスになるでしょうし、そこにそれを誰がペイするのかが見えませんし、ボランティアで運営するとしてもオープンディレクトリのような事例を見てもあまり効果的に思えません。
むしろシステム化して合理的な判断がおこなえる仕組みづくりをしてホワイトリストとして提供するような方向性を見出したほうが良いと思います。
はてブのコメントにもあるように

なんという草の根活動。Web2.0な、なんかうまい方法はないものか。い方法はないものか。

と何か別のアイデアを検討した方が良いと考えます。

そして、ここでも判断基準として心配なところは「SPAMじゃないブログの定義として、(中略)アフィリエイトが主目的ではないこと 」が成り立つのかどうかというところです。現に、アフィリエイトが主目的でブログをコツコツ書いている人がアフィリエイターの中でも多いのではないか、ということです。
この判断基準であると、コツコツやっている草食系の方がSPAMのグレーゾーンに入る可能性も高い。

Web業界全体としてはスパム対策に取り組むべきことかもしれませんが、これは検索結果を良質にしようと研究・開発しようとしている検索エンジン会社に期待する方が現実的ですし、ソーシャルブックマークも進化してフォークソノミーによってそれらがうまく良質の検索結果をもたらす動きになるのではないかと個人的には期待しています。

それよりも今はコツコツと努力している人を応援して成長を助けるサービスの提供や仕組みづくりのほうが、ここでいう“草食系アフィリエイター”のためになるのではないかと思います。

最後にプレゼンを直接聞いたわけでもないのに勝手なこと言ってすみません!

この記事を書いた人

iPhone/MacBook Air/Apple Watchユーザー。
2006年よりブログを書き始め、現在はちょっとした効率化をテーマとしてブログを投稿中。

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コメント

  1. 河野 より:

    講演をした者です。紹介ありがとうございます。
    ご指摘の点について、少しコメントさせてください。
    > しかし、一方で生活をかけて、一生懸命「儲からなくてはいけない!」「儲けたい」と思う切実なアフィリエイターがいるのも事実ですし、それを夢見て始められているアフィリエイターのほうが圧倒的多数ではないでしょうか
    ぼくはそうは思わないです。このあたりは自分の周辺(アフィリエイトを運営してきた企業も含めて)の印象論でしかないので、それ以上の議論ができないのですが。
    ただ「金儲け」イコール「悪」ではないことはまさにおっしゃるとおりで、だからこそ軸が1本の二元論ではなく、商品やその企業への愛(敬意も含め)があるかどうかのマトリクス(四象限)にしました。
    それと「ぽぷる」の継続可能性についてですが、個人がやってるものなので、こちらについてもご指摘の懸念点は否定できません。
    でも企業が運営してるから安泰ではないと思っています。むしろ企業がやることで採算性などの判断がシビアになって閉鎖に至ることも十分あると思います。そもそも儲からないことを前提にしているので、こういった類のものはオープンソースのように有志の手に委ねたほうが安定すると思っています(100%の保証はできませんが)。
    プログラムで判断する方法はいくつか考えてみたのですが、けっきょくSPAMの判断を機械的にすることは本当に難しいので、複数人の目視チェックが(特にホワイトリストの観点からは)最適だと考えています(ブラックリストを作る場合は機械的なアルゴリズムも構築しやすいとは思いますが)。
    いずれにせよ、SPAM対策に関して検索エンジン各社に期待するだけではなく、自ら行動することが大事だと思っています。
    このようにコメントをいただけることも、それを見つけることができるのも本当にありがたいことです。ただSPAMがものすごい勢いで増えているとそれすら困難になっていくので、なんとかしたいものです。

  2. wackey より:

    ご本人からコメントをいただけて光栄です。ありがとうございます。
    >ぼくはそうは思わないです。このあたりは自分の周辺(アフィリエイトを運営してきた企業も含めて)の印象論でしかないので、それ以上の議論ができないのですが。
    確かにそれは印象論かもしれません。自分の身の回りには生活をかけている人もいれば、報酬があがることにモチベーションを持っている人が少なくもない、と感じています。
    >でも企業が運営してるから安泰ではないと思っています。むしろ企業がやることで採算性などの判断がシビアになって閉鎖に至ることも十分あると思います。そもそも儲からないことを前提にしているので、こういった類のものはオープンソースのように有志の手に委ねたほうが安定すると思っています
    昨今企業運営でもいろいろと困っているコミュニティサイトもあるので事情もわかります。
    ただ、顔が見えない個人運営(知っている人は知っているのですが)、というところが最終的に怖いというところもあり、現在のホワイトリスト編集者、有志の方の顔が見えてこないというのは、そのリストそのもの信頼性向上のためにも公開されたほうが良いのではないかと思います。
    これは逆に言えば、色眼鏡をつけた人しかいないのではないか?と疑わる可能性にもなりますし、ホワイトリスト化ルールや事例についてバージョンアップして外に見えて、公平性が可視化されるのが望ましいと考えています。
    そういう意味ではこの会社がやってますという「信頼感」的なものを僕は書きたかったのかもしれません。
    というわけで、書いただけでもあれなんで、ひとつのプランを考えてみました(スパムブログ排除というよりも、レビュー・アフィリエイトブロガーのホワイトリスト化をCGM的な要素で運営できないか、という簡単なアイデアです)
    ▽アイデアメモ:XOOPSでつくるレビューブログ+クチコミサイト – ムジログ
    http://musilog.net/webdesign/my-works/xoops-reviewblog.php#more

  3. 河野 より:

    ありがとうございます。「ぽぷる」に関してだけ少し。
    そう遠くない将来に、ユーザー登録を自由にできるようにしようと思っています。当初は悪いことをしないと信用できる、ぼくが実際に会ったことのある人に限定して運用することでリスク回避していましたが、登録制にしても、悪質なユーザーを通報し、そのユーザーの評価をリセット(無効)にする仕組みにすれば(運用の負荷的にも)なんとかなりそうなので。
    (ご提案のイメージに近いような気もします)
    ただぼくがいつやるかわからないので、wackeyさんが作られたらいいのになと思います。
    ホワイトリストもひとつよりも複数あったほうがよりフェアだと思うので。
    けっきょくホワイトリストの利用目的によっても変わると思うのです。
    ぼくは「アフィリエイトが主目的のブログ」はSPAMではないかもしれないけど、読みたいとは思わないので、そういうリクエストに応えられるように、いろんな基準のリストがあったほうが健全だと思っています。

  4. wackey より:

    >そう遠くない将来に、ユーザー登録を自由にできるようにしようと思っています。
    >登録制にしても、悪質なユーザーを通報し、そのユーザーの評価をリセット(無効)にする仕組みにすれば(運用の負荷的にも)なんとかなりそうなので。
    それであれば、全然OKですね。
    >ぼくは「アフィリエイトが主目的のブログ」はSPAMではないかもしれないけど、読みたいとは思わないので、
    これは僕も考え的には近いです。ただレビューブログなどで頑張っている人たちにもわずかながらのお手伝いをさせていただいて、そこからのフィードバックによる勉強もしたいってこともあります。
    実は僕もアフィリエイトが主目的なブログになってしまうと、商品への愛情というのに疑問を感じざるを得ません。それに関しては下記エントリーにて以前意見を書かせていただきました。
    ▽販売職経験者からみるアフィリエイトレビューブログの違和感
    http://musilog.net/blog/post-16.php

  5. 河野 より:

    そうですね、ぼくもアフィリエイトそのものは悪くないと思っているので、ECサイトにもアフィリエイターにもうまいこと使ってほしいなと思ってます。
    いろいろ試行錯誤していきたいですね。

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